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   ●ドラッカー名言録

ドラッカー名言録47

「上司を過大評価することはあってもいいが、決して過小評価するな」

かねてからドラッカーには、部下の立場から見た上司という存在は、ともに協働(コラボレーション)して成果をあげるパートナーとして考えよという気風があった。その昔は、こうした発想までは到達せず、やや冗談ぽく「ボスの操り方」ということを語ったり書いたりした時代もあった。
しかし最近では、「上役のマネジメント」というテーマで、現場でのマネジメント活動の1つの重要な側面として、そのEラーニング・コースの1つにまで繰り入れている。
こうした上役との協働という意味での"マネジング・アップ″や"リーディング・アップ≠ノ関してドラッカーの説く第1の点は、リーダーシップやマネジメントは、今や部下に対して上から下の方向にのみ向かう活動だけではなくて、1つの影響力(インフルエンス)の行使活動として、下に向けるのみならず、横(同僚)や上(上司)にも及ぼしてしかるべきだという考え方をとるのである。
第2に、現実主義者のドラッカーは、リーディング・アップの勘所として、今回、掲げた「上司への過大評価はいいが、ゆめ過小評価はするなよ」というアドバイスを与えてくれるのである。
それは、過大評価(オーバー・エスティメート)しておく分には、上司は「よい奴だ」とか、せいぜい「自分をヨイショしているな」「お世辞のうまい男だ」程度で事はすむが過小評価(アンダー・エスティメート)だと、そうはいかないから注意をせよというのである。
アンダー・エスティメートしていることは、必ず、どこかで上司に洩れて伝わる。その際、やはり生身の人間である上司は、そうした部下を恨みに思ったり、心の中で「この野郎」と考えたりするからだという。そして、必ずや、トバッチリを受けたり、報復されかねないぞと戒めるのである。
それでは、いったい、どうしたらよいのか。そこで、ドラッカーは、お得意の「強みの上に築け」論をここでも持ち出してくる。そして、上司の本当の強みは何かをよくわきまえ、それを部下として活かし、補強し、十分な栄養を与えるように心せよと説くわけである。
そうすれば、上役も、部下の強みに注目してくれる可能性が大きくなるというわけである。さらに、この上役マネジメントに関して、もう1つ第3のチェック・ポイントとして、よく言うのは、上役がつまらぬ些細なことにこだわったり、言い立てても、目をつむれと助言してくれていることである。
どちらでもいいようなことに、いちいち目くじらを立てたり、反論したり、言いつのるのは止めよ。それは得策ではない。部下の自分だって、1つや2つ、些末なことに拘泥したり、ついひっかかったりしているはずであるから、これはお互いさまだと考えよと、長年の経験、とくにドイツやイギリスやオーストラリアでの会社や銀行に勤務した時代の実体験をもとに、この点についても、よく若い人々に忠告してくれていることを付け加えておこう。

 

 

   

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