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   ●ドラッカー名言録

ドラッカー名言録62

「「科学的経営経済学」などは存在しない。業績を上げる方法は、実は誰でもが承知している」

 経営の業績を上げるためのレディ・メードの手法などというものは、絶対にない。また、よく言われる「科学的経営経済学」などという恐ろしいものも、実際のところ存在しないと、ドラッカーは断言する。これですべてが解ける公式だとか、経営者の代わりになって仕事を行ってくれるチェック・リスト≠セとか、標準手続き″などは存在しない。
 それどころか、経営者の職務とは、働くことそのものなのである。しかもこれは誠に困難極まりなく、大変なリスクの多い仕事なのである。
 人間の労働を軽減する道具や機械はあちこちにゴマンと転がっているし、かつ数多く次から次へと生み出されるが、人間の思考を軽減する機械″はおろか、その仕事を軽減する機械″などを発明・発見した人は、まだ誰もいないのが真実である。
 とは言えドラッカーは、人間の経済的な業績を少しでも高め、経営者の仕事を組織化し、まとめ、そのための正しい方向づけを行えば、業績を上げることはできると言う。その答えは実は昔からあって、誰でも承知しているものであり、取り立てて目新しいものではないとして、次の2つの答えを詳述する。
 第1は、真の経営者の職務とは何かを、真剣に考え直すことである。これは企業の持つリソースと努力を、経済的に意味のある成果をつくりだす機会に、正しく方向づけるということである。したがって企業の中の資源と努力が、どのように実際には配分されているかを分析してみれば、肝心の「機会」には向けられていないこと、そしてドラッカーの嫌いな「問題」そのものに向けられていること、さらに、大した影響や意味しかないジャンルに向けられていることが明らかになると断言する。
 第2は、有効性と能率性を根本的に履き違えないことを、真剣に考慮しなければならないということだ。もちろん、すべてを能率よく処理するのは結構なことであるが、我々に真に必要なものは能率性ではなくて有効性、すなわち有意義で意味のある深い結果をもたらすことである。そのために、そうした有効な領域を見極める方法をよく考え、またそれに向かって人間は努力を集中させることが肝心なのである。
 このことは、市場経済や人事問題についても、また少数の製品が総生産量の大部分を占めたり、少数の研究員があらゆる重要な革新を行うことについても言えると、ドラッカーは指摘している。

 

   

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