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   ●ドラッカー名言録

ドラッカー名言録67

「効率的な企業は、問題中心主義でなく、むしろ機会中心主義である」

 表題の言葉と発想は、ドラッカーが初来日してから今日まで、ずっと言い続けている大事な考え方である。まず、効率的(エフェクティブ)な企業は、能率的(エフィシエント)な企業とは違うと、第1に説く。
 能率的な組織というのは、物事をとにかく早く手短かに処理してしまうことに重点を置いている。だが、効率的な企業というのは、1つの打つ手が、真に狙うべき肝心の成果(リザルト)を生むかどうか≠真剣に問うのである。
 第2に、さまざまな問題を中心として、それを解くことに力点を置くのではなくて、これに関連して現在どんな機会やチャンスがあるかを見ることが、機会中心主義である。もちろん、「問題」や「リスク」を無視することはしない。
 かつてドラッカーは、講演の中で次のように語っている。
「誰1人として、リスクを無視するビジネスパーソンはいないし、そんなことができるはずはない。しかし、効率性を中軸に据える企業は、問題の解決″によって活路を拓いたりしようなどとは考えない。というのは、いくら今直面している問題を巧みに解決したからといって、結局のところ、現状回復ができるにすぎないということを、嫌というほど知っているからである。したがって、問題解決″(プロブレム・ソルビング)の中に経営の真髄があるなどと考えるのは、とんでもない誤りである」
 ドラッカーは、そんな考え方は緩慢な死≠受け入れることになるとすら言っている。また、こうした防御的な発想は、敗北主義者の思想であるとも言い切っているのだ。
 真に効率的な企業は、「果たして現実にどんな絶好の機会があり得るのか」、また、「驚異的とも言える、素晴らしいチャンスを提供していることには何があるか」を追求するのである。したがって、問題解決中心主義者のように、「○○のリスクをどのように防止するか」などを問うことはしない。そうではなくて、「○○の開発は、どんな機会をもたらしてくれるのか」、「いかなる機会やチャンスを提供してくれるのか」を中心に問い続ける。
 リスクは、真の機会への挑戦であり、言わば前兆でもある。そして、そういう発想をする際に直面する危険は、むしろ変化の兆しである。変化こそ、企業が的確に伸び、立派に自己創造し、万事を好機へと転換するための可能性だ。そう、ドラッカーは強調している。

 

 

 

 

   

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